ツインソウルとの出会い #001

 2003年、12月、転職を考えるようになった頃のことです。美容関係の仕事(エステ
シャン兼セールス)をしていたのですが、この仕事は所謂社員というのではなく、時間が
自由でした。でも転職するといってもすぐに辞めることが出来ない仕事でした。それで、
とりあえず掛け持ちできるものを探すことにしました。そして、月に十日だけという仕事を
見つけ、そこで働くことになりました。
 今でも不思議なのですが、わたしはそのときまで仕事で作業着というものを身につけたこ
とがありません。
 美容職の前はアナウンス業を約15年、どの仕事も私服だったのです。上下青色の作業着
を着たとき、ちょっと違和感がありました。
 今からやろうとしているその仕事が嫌だなと思ったのではなく、「今までやったことが無
い仕事をする、すごい」という実感が湧いてきたからです。
 まさか、わたしが作業着を着ることになるとは。本当に不思議な決断でした。

 同じ職場で出会うのですが、普通に同僚とか上司と部下、という関係ではありません。
 「私」は雑用係という設定で登場させますが、もっとわかりやすく例えるなら、

  人数の多い総合病院の医師の一人と、その病院に直で雇われた掃除係の私、
このような関係です。

仕事上の接点が全くない状況での出会い、ということです。この二人が廊下で出会っても、
普通はお辞儀して通り過ぎるだけです。それではお話を始めていくことにします。
 ブログでは今現在の出来事を載せることが多いと思いますので、間違えられやすいの
ですが、これから掲載していく出来事は今現在のことではありません。
 今(2019年)から約15年前の出来事から始まります。
           2004年アテネオリンピックが開催される半年前のことです。




           第一回 出会い

(2004年)2月20日(金)、中途半端な日にちだが、掛け持ち生活がスタートした。
一週間の仕事を先輩に教わった。
 2月28日、初めて一人で土曜日の仕事をすることになった。土曜日は会社が休みだが
何人かの社員が出勤して来ていた。私たち雑用係はこの会社に直で雇われているが、シフトを
組んで土曜日も出勤する。社員たちとは別の部署に属していて仕事も異なる。
 
 ノックして入ると、課の右手奥に男性社員が2人、立ち話をしていた。傍らを見ると机の
周りは上も下も本や書類がぎっしりと山積み状態で物が溢れていた。
「これから掃除機をかけます」と知らせると、二人共、中庭側のドアへ向かって歩き出し、
二人の中の一人が、
「ぼくのところは、このままで」と言って少し歩いて一度立ち止まり、自分の机のほうに
目をやり、それから私の方へ向き直り、
「その辺は、そのままにしておいてください」
と言って、もう一人の社員の後を追って課を出て行った。二人が消えた後、課の片づけを始
めた。何となく、余韻があった。

 (日本中に、此処の社員と同じ仕事をしている人はたくさんいるのよ。だから中には素敵
な人はいるのよ。素敵な雰囲気の人はいるのよ)
 こんなことを思った。どうしてこんなことを思ったのか、よくわからないが、
 さっきの一人の社員が発した「ぼくのところはそのままで」という言葉が宙に舞い、私を
取り巻く空気中に消えないで残っていた。
 心地よい空気に囲まれて、掃除機かけが終わりに近づいたころ、
さっきの二人の社員が戻って来た。(つづく)






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# by mimi-kity3 | 2019-02-05 10:17 | ツインソウル